[読書] カイゼン・ジャーニー
#カイゼン・ジャーニー
#マネージメント
#アジャイル開発
読んだ本
カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで |
モチベーション
- 「エンジニアリング組織論への招待」を読んで、アジャイル開発についてもう少し理解したいと思えた。
- 「リファクタリング」や「テスト駆動開発」でも漸進的に開発していくスタイルの重要性を説いているため、アジャイル開発とも結びつきが強い。(というか、その人達がアジャイル開発宣言している。)
- 日本の書籍のため、日本の開発現場でのアジャイルの入門として読みやすいのだろうと感じた。
- podcat「しがないラジオ」での紹介があり、どういう内容が書かれているのかあらかじめ知っていた。
かかった時間など
- 2022/8/16 〜 2022/8/30
- 10時間くらい
ざっくりと理解したこと
第一部:ひとりから始める
- 他者の輝かしい事例をみたときに重要なのは、そのままマネするのではなく、他者の実践の背景にどんな状況、制約があったのかを理解したうえで、自分たちの背景ではどのように実践すべきなのか捉え直すこと
- タスクボードで自身の状態の見える化を。過去と未来と現在で区別して時間を味方につける
- ふりかえりによって、作業によって変化した不確実性を捉え直すことで優先度の再検討をする
- ふりかえりのふりかえりをして、ふりかえり自体の頻度ややり方も改善する
- Tips:<レベル1:素朴理論>から<レベル3:学校で教えるような原理原則、科学的概念>まで引き上げるまで人に説明したり調べなおすことで発展できる(『教育心理学概論(新訂版)』)
- Tips:氷山モデル:出来事が氷山の一角として現れているけど、パターン、構造、メンタルモデルがその下のレイヤーにある(ピーターMセンゲ『学習する組織』)
第二部:チームで強くなる
- スクラムの精神はFail Fast(早く失敗する)
- インセプションデッキでWhyとHowを明らかにして認識を合わせる
- Tips:ダニエルキムの成功の循環モデル:4つの質が良い方向に回ると好循環、悪い方向に回ると悪循環
- 個人の立場や役割を超えて意見をまとめる必要があるので、中立的な立場にあるスクラムマスターが活躍する
- お互いの期待を明らかにする=ドラッガー風エクササイズ
- Tips:クネビンフレームワーク:課題の4象限(シンプル、煩雑Complecated、複雑Complex、カオス)の分類
- Tips:狩野モデル:物理的充足状況と顧客の満足度の2軸で「魅力的品質」と「当たり前品質」「一元的品質」の形状を捉える
- チームがもう一段成長するためのむきなおり
- 新メンバーが入ったときに各メンバーのスキルを見える化する「星取表」
- 時間的な改善をしたいとき=バリューストリームマッピングで見直す
- 全体のプロセスタイムとリードタイム、各処理でのプロセスタイムとリードタイムを洗い出す
- 改善できるポイントがありそうな箇所
- 待ち時間が長く、ボトルネックになっているプロセス付近
- 手戻りが発生していて、その割合が高いプロセス付近
- 心配や不安を抱えながら作業しているプロセス付近
第三部:みんなを巻き込む
- 見積もり
- プランニングポーカーでの見積もり
- フィボナッチ数列のカードをそれぞれで一斉に出す
- CCPM:Critical chain project management
- それぞれのタスクにバッファを設けず、全体のバッファを持つことでパーキンソンの法則が働くのを避ける
- プランニングポーカーでの見積もり
- YWT(やったこと、わかったこと、つぎにやること)でふりかえる方法
- デイリーカクテルパーティー:チームリーダー同士の認識合わせ
- ギャレットの5段階:システム開発の不確実性が下がるにつれて明らかになっていくものを5段階で表現
- 戦略:ユーザーニーズ、サイトの目的
- 要件:コンテンツ要求、機能要件
- 構造:アーキテクチャ
- 骨格:ナビゲーションデザイン、インターフェースデザイン
- 表面:視覚的デザイン
- 要求定義
- SoE/SoR/SoI
- 仮説キャンバス
- ジョブ理論
- SL理論:ヒエラルキー構造の上のリーダーほど抽象的な指示を出すようになる
感想
- 実践的プラクティスの紹介が多くてためになるですが、物語形式だったので読みやすく、そして内容はエモかったです。
- そしてボクは人のエモい話をきくのは結構好きなので、更に相性良かったですw。アジャイルなプラクティスを学びながら、本としてエモさも感じられるのはなかなかないかもしれないですね。
- 自分の考え方をリフレーミングするきっかけがたくさん散りばめられていて、今後の仕事やプライペートでなにかのきっかけでまた思い返して、他のことを理解する助けになりそうだなと。
- ボクのように明確なアジャイル開発に関わっているわけではない人も、仕事をする上で誰かがまとめた理論へのきっかけを知るのにためになるなと思いました。
今後の展望
- 紹介されたプラクティスがたくさんあるので、提唱者の書籍を掘り下げるなどよさそうかなと思いました。
- 仕事で悩んだら、ちょいちょい読み返すとよいのかもしれないですね。
最終更新日: December 31, 2022